深紅読了

深紅 (講談社文庫)

前半が終わる頃はリミット (講談社文庫)より下かと思ったが後半で野沢節がきた感じでかなり迫ってきたが越す事は無かった。
2章までは圧倒的な展開の速さであっという間で面白いんだけどそこに求めてる野沢尚は無く4章からようやく人間くさい話が始まる。
登場人物の性格や場面がリアルで非常に映像化しやすく思い描けるけど時折出てくる小説ならではの表現が野沢作品の好きな所だが深紅はリアルな部分が特出していた。そこに深紅のよさがあると思う。
4章以降のドラマ性は脚本家だからこそできる話の流れなんだろなー。
全て綺麗に片付けてない結末は破線のマリスの読後感に似てる。
その後を警察側の視点で話しできちゃいそうだよなぁ。